土方邦裕氏と智晴氏の兄弟は、1936年に名古屋に設立された家族の鋳鉄鋳物工場の価値を、幼少期から認識していました。2000年代初頭には困難に直面していましたが、兄弟は家族の精密な職人技の遺産を維持することを決意。トヨタでの安定したキャリアを捨て、何世代にもわたって使えるように設計された高品質の鋳鉄製調理器具を作成することで、鋳造工場を立て直す旅に乗り出しました。2010年にバーミキュラが発売されると、最初の製品はすぐに15力月のバックオーダーとなり、ブランドの人気は高まりました。

事業開始から10年が経ち、バーミキュラは日本でよく知られるようになっただけでなく、米国、中国、その他の国でも存在感を示し、国際的にも注目を集めています。バーミキュラ米国支社長のMark Hayashi氏は、同社の世界展開戦略における動画の重要性を強調し、ブランドのストーリーと製品の品質を新しい市場に伝えるために動画が極めて重要であると語っています。

バーミキュラの製品の開発は、愛情と正確さの賜物です。智晴氏によると、鋳物工場の現場での集中的学習に3年を費やし、プロトタイプを完成させるための反復作業は10,000回以上におよびます。職人技と革新性への献身が製品開発の基礎でした。

日本でバーミキュラブランドを確立する上で、ストーリーテリングが極めて重要な役割を果たしました。Hayashi氏は、彼らのユニークな歴史と品質へのこだわりを伝えることに重点を置き、それが視聴者との深いつながりを築くのに役立った、と説明しています。当初、このブランドは短期的な売上よりも長期的な顧客満足度を優先し、その戦略が忠実な顧客ベースの構築に功を奏しました。

日本国外でバーミキュラブランドを構築する際には、言語の壁が大きな課題となりました。新しい市場でゼロから始めるには、大規模な発売前準備とブランドストーリーテリングへの戦略的アプローチが必要でした。智晴氏によると、バーミキュラの料理に対する情熱を共有するシェフと提携することが重要であり、それが世界中の視聴者にとって魅力的なブランドの物語を作り上げるのに役立ったということです。

バーミキュラのブランドコンテンツの品質は、綿密な計画とブランディング代理店とのコラボレーションの結果です。Hayashi氏は、動画制作のあらゆる側面がブランドのビジョンと一致していることを確認するために、ストーリーボードを作成し、さまざまなチームと調整するという厳格なプロセスを構築しました。

バーミキュラが成長を続ける中、同ブランドは顧客エクスペリエンスを向上させ、潜在的な購入者を教育するために製品動画やハウツー動画シリーズに投資しています。これらの動画は、お客様がバーミキュラ調理器具の機能を最大限に楽しむのに効果的であり、調理体験を豊かにするというブランドの使命に沿ったものとなるのです。

動画コンテンツは、バーミキュラの世界的な評判を確立するのに役立ちました。バーミキュラは、カスタマイズ可能な機能と広告なしのエクスペリエンスのためにVimeoを利用しています。これは、バーミキュラのブランド美学と一致しており、米国と日本のチーム間のコラボレーションを容易にします。

バーミキュラはより革新的な製品を導入し、米国およびアジア全域でその製品を拡大する予定です。ブランドの動画コンテンツ戦略には、シェフや農場とのコラボレーションから説明動画や教育動画に至るまで、幅広いブランドコンテンツが含まれる予定で、調理器具業界のリーダーとしてのバーミキュラの地位を確固たるものにするでしょう。

出典：Vimeo