米内山さんは、星野リゾートグループが運営するブライダル事業の中で提供している、遠隔地から結婚式に参列できる「SanLet’s」(サンレッツ)という挙式ライブ配信サービスを紹介されました。同社では、このサービスをBtoBで横展開しており、ハワイや沖縄など各地でウェディングサービスに強い会社にSanLet’sのシステムを販売しています。
一方、スプラシアの中島さんは同社の事業として、企業のオンラインイベントをサポートするために開発した「EXPOLINE」というオンラインイベントプラットフォームの提供や、iPadで簡単に動画を作れるソフトウェアの提供など、多岐にわたるサービスを展開していることを紹介されました。
選定のポイントはセキュリティーと機能、そして実績
~パネルディスカッション紹介
両社が動画配信プラットフォームを選定する際に重視したポイントは、グローバルでの実績と同時に、セキュリティーでした。SanLet’sのように結婚というプライバシー情報を扱うサービスやスプラシアさんが支援している企業にとっては、セキュリティーは重要です。Vimeoでは、特定のURLからしか動画を見ることができないような制限を設けることができ、URLが関係者以外に広まっても動画が見られないようにすることが可能です。
一方で、藤森さんは、自社が一般に提供するサービスで使う場合にVimeoという名前を隠せる点もメリットに挙げられました。ブランド価値を考えるとこの点は重要でしょう。中島さんは、Vimeoが多機能であり、多くのニーズを網羅的にカバーしている点が魅力だったそうです。「ただし、その多機能性は時として”Too much”に感じられることもあるので、そのサポートが充実すればもっとうれしい」とも述べられました。
これからのVimeoに望む機能強化については、やはり生成AIが話題になりました。中島さんはAIが制作プロセスの効率化やライブ配信コンテンツの二次利用に役立つと考えています。一方、藤森さんは、サービス業では人手不足が深刻で、オンライン配信の際にも「リソースがない」という問題に直面する企業が多いと指摘されました。そのため、撮影や配信など、手作りになっている部分をVimeoのような配信プラットフォーム側で省力化したり、自動化したりできると助かると話されました。
最後にVimeoの真鍋さんは、ユーザー企業の多くがまだVimeoの機能の一部だけを使っており、ウェビナーやAIやインタラクティブ配信などの機能をご存じないことが多いことを挙げ、「今後もウェビナーやミートアップという形でこれらの機能を紹介していきます」と結びました。
ディスカッション後の交流会では、Vimeo様、パネラーのみなさんとともに交流を深めました。DXableとしては今後もこうした機会を設けて、みなさんにVimeoの素晴らしさをお伝えするお手伝いをしたいと思っています。